サッカー界の生きる伝説。【三浦知良】が「KING」と呼ばれる理由。


俺が小学生の時、「カズ」はヒーローだった。

幼いながらに今でも覚えているのは、「93年W杯アメリカ大会」へ向けた最終予選。

カタールのドーハで行われた最終戦であるイラク戦のロスタイム。

試合の最後の最後に、ショートコーナーからフワッと上がったボールがイラクの選手の頭に当たってゴールに吸い込まれていく。

次の瞬間には日本の選手が次々にピッチに倒れ込む。

この試合に勝てば、日本が初の「W杯」に出場できるという「日本サッカーの夢」が実現されようとしていたが、一瞬で目の前で崩れ去った。

試合が終了して選手たちが落胆した表情を浮かべていても、幼稚園児の俺にはいまいちよくわからなかったが、何か悲しい出来事が起こったんだというのは肌で感じた。

それが「ドーハの悲劇」だった。

日本サッカー

「カズ」は当時の日本代表の中心的選手。

後半のロスタイム、イラクがショートコーナーからセンタリングをあげた選手に一番最初にプレッシャーに行っていた選手がカズだ。

残り数秒というところでW杯を逃したショックは大きすぎた。

日本サッカーを語る上で、この「ドーハの悲劇」を避けて通ることはできない。

しかし、この出来事があったから日本サッカーは進化してきた。

最後の最後まで気は抜けない。

痛みを伴いながら、歴史を積み重ねながら、日本のサッカーは成長してきたのだ。

貢献

1993年にJリーグが開幕し、当時の「ヴェルディ川崎」は日本代表の主力が集まる華のあるタレントが揃い、圧倒的な強さを誇っていた。

その中心にして誰よりも活躍し、誰よりも輝いていたのが「カズ」だった。

出れば必ず点を決めてくれるという絶大なる信頼、誰もが真似していたであろうゴールパフォーマンスの「カズダンス」

元祖カリスマと言ってもいいぐらいの影響力を持ち、当時の日本は皆「カズ」に夢中になっていた。

そんな期待にカズ自身も全力で答え、Jリーグ初期の時代を爆発的に盛り上げ、日本サッカーの普及に多大なる貢献をしてきた「カズ」。

Jリーグ・日本サッカー界を振り返る上で、決してこの男を外して語ることはできないだろう。

パイオニア

高校を1年行かずに中退し、単身ブラジルへのサッカー留学へと旅立つカズ。

  • ジュベントス
  • キンゼ・デ・ジャウー
  • サントス
  • パルメイラス
  • SEマツバラ
  • CRB

といったブラジルのクラブを渡り歩き、プロ契約まで勝ち取り、レギュラーとして活躍する。

日本人国籍を持つ者として初めてブラジルで活躍し、成功した日本人となる。

「日本代表になって日本サッカーを強くしたい。」との思いから、1990年に帰国し、Jリーグの前身である「日本サッカーリーグ」の読売サッカークラブへ移籍。

後に「ヴェルディ川崎」(現在は東京ヴェルディ1969)と名前を変え、初代Jリーグ覇者となりJリーグ人気を押し上げた。

その後は当時世界最高と言われた「セリエA」「ジェノア」へ移籍し、アジア人初のセリエAプレーヤーとなるなど、今では普通となった海外移籍の扉を開き、パイオニア的な存在となる。

W杯

当時は、日本人サッカー選手が海外挑戦をするなんて考えられない時代にその先駆けとして切り開き、その後に続く道を作った。

日本サッカー界を背負って立つ存在となり、「サッカー」という競技のイメージを「三浦知良」というカリスマが一気に引き上げた。

それまでの日本は「野球」しか根付いていなかったスポーツ文化に風穴を開け、日本にサッカー文化を根付かせたと言っても過言ではないだろう。

しかし、ここまでの男を持ってしても、W杯とは縁がない。

サッカー選手であれば誰もが憧れる夢の舞台であるW杯。

冒頭にも述べた「ドーハの悲劇」に始まり、4年後の「フランス大会」を目指す最終予選アジア第3代表決定戦を戦い、延長戦の末に勝利した「ジョホールバルの歓喜」という日本サッカーの歴史が生まれる。

当時の「岡田監督」のもと、日本が初めての「W杯出場」という悲願を達成した瞬間だった。

もちろんカズもこの場にいて、試合にもスタメンで出ていた。

しかし。。

フランスW杯直前のスイスでの直前合宿中、市川・北澤と共にカズは日本代表の本大会出場メンバーから漏れた。

このニュースは瞬く間に日本中に駆け回り、当時の日本では大ニュースとなっていた。

合宿所を後にしたカズと北澤は二人で極秘でイタリア・ミラノに移動し、日本中が少し落ち着くのを待ってから帰国したという。

金髪になって帰国したカズは記者会見で「日本代表のとしての誇り、魂みたいなものは向こうに置いてきた。」とコメント。

それまでのカズは間違いなく日本のエースだった。

カズなくして日本は語れない程の大黒柱だった。

日本代表のために、日本のサッカーが強くなるためにどうすればいいのかを常に考え結果を出してきた男は日本代表から消え、その後もカズがW杯に出場する夢は果たされなかった。

まとめ

現在52歳。

未だ現役のカズ。

生きるレジェンドであるカズが見せるプロ意識は未だ衰えない。

そんなカズを慕う現役のサッカー選手は数多い。

現日本代表である吉田麻也や長友を筆頭に長谷部や内田篤人といったメンバーで「キングカズ会」という食事会を開催したり、香川真司との交流もある。

インタビューやテレビなどでの姿を見ていて思うのだが、謙虚でまっすぐなかっこいい大人というイメージのカズ。

20以上も年齢の離れた選手たちと共に戦いながら、日々試合に出るために努力をすることはブラジル時代から何も変わっていないのだろう。

カズが日本サッカー界に残した功績は偉大で、これからもさらなる歴史を残し続けて頂きたい。

そして1試合でも多く試合に出て、1点でも多く得点を決め続けて欲しい。

どんな時でも挑戦し続ける姿、生き様がかっこいい。

その背中には誰も追いつけない。

カズは誰もが認める「KING」なのだ。

life is freedom…

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です