今日は昔の話を少し話させてね。
あれは確か中3の春だったと思う。
いきなり友達が俺の目の前で叫んだ。
「なんか、5万で海外に行けるらしいぞ!!」
「はっ?マジで?何それ?」
「どうやったら行けんの?」
「立候補して作文書いてOKなら行けるらしい。」
熱い!!激アツ!!
ダメでもともと。書くしかないっしょ!!
んでまぁ、立候補するよね。
運命のあみだくじ
当時の俺の学力と言えば。。
掛け算は普通にできたけど、割り算は「はっ?何それ?」みたいなふざけたレベル。
でも、作文は何故か自信があって、脳みそが一瞬で反応を示して。
「5万で海外。超熱い!!」ってワードを悶々と唱えまくって、その時のフルパワーで書いてみたんだよね。
そしたらマジで通っちゃってさ。
最終的には、奇跡的に俺と友達の「てっちゃん」が残った。
その後、俺とてっちゃんは担任の「けいた」にだだっ広い会議室に呼び出されてさ。
何すんのかと思ったら。。
けいたが突然ホワイトボードに線を描き始めた。
まさか?????
当たった。。ここにきてのあみだくじ。
どっちが海外に行くかをあみだくじで決めるって言うんだ。
3カ国の行方
マジか。。
この2本の線のうちどちらかが海外。
どちらかは日本でおとなしく指くわえてるしかない。
「もしダメでも恨みっこなしな」
かねてつと誓い合い。
俺たちはお互いに線を選んだ。
「頼む!!」「当たれ!!」「スペイン!!」
二人で叫びながらその行方を見守った。
そして、イギリス・スペイン・フランスの3カ国を5万で10日間で周る旅は、
複雑な線を辿り、俺の元へと転がり込んできた。
「よっしゃー!!」と、叫ぶ俺。
「マジかー!!」とヘコむかねてつ。
でも、その直後に「いやー悔しいけど、楽しんできてな」
と、言えるかねてつにリスペクトをしながら荷造りをするのだった。
海外研修
さっきから旅、旅って言ってるけど、実はこれはちゃんとした研修で。。笑
そもそもは当時、世界リゾート博ってイベントが和歌山で開催されて。
その収益が予想以上だったから、県内の各中学生1人を対象に1年に一回海外に語学研修に行かせよう。
ってプロジェクトだったんだ。
それが最後の年だったから余計に燃えたよね。
そしていよいよ初めての海外だ。
イギリス
13時間の長旅を耐え、ヒースロー空港に着き、棒みたいになってる足を引きずりながら。
とりあえずバスでロンドン観光をして、大英博物館へ行きミイラとにらめっこをしながら、エジプトの歴史の深さを知った。
ロンドンバスの高さにビビり、マックのハンバーガーのでかさに度肝を抜かれ、ハムの塩っ辛さに引いた。。
でも、朝のコーンフレークに牛乳、そしてショートブレッドが俺にはメガヒットだった。
何故かイギリス人と一緒にサッカーをして、言葉も通じなもんだから最初は微妙な空気。
でも、ボールを蹴り終わった1時間後には「お前最高だなー!」とか言いながら、何言ってるかわかんないけど友達。
不思議なぐらい仲良くなってる。
スペイン
2カ国目のスペインでは、世界遺産だというガリシア州、サンティアゴ・デ・コンポステーラという街に行き、巡礼路をひたすら歩いた。
大聖堂などを周り、建物から自然、空気感、景色、なんだかわからない最強に臭いうんこ。
今までに感じた事のない、見た事のない、嗅いだ事のない世界だった。
世界にはこんな場所があるんだって事を知り、その夜はパエリアを食って、マカレナで踊った。
フランス
そして最後はおフランス。
ルーブル美術館でモナリザを凝視、ムンクの叫びはサクッと素通り。
「民衆を導く自由の女神」の絵に全てを忘れて引き込まれた。
右手でフランス国旗を掲げ、死体の上を歩きながら民衆を導いてる姿。
女性なんだけど力強く、カッコよくて。
コンコルド広場をバスで通った時だった。
ガイドさんが言ったんだ。
「フランス革命勃発時に、この場所で何千人って人たちが殺された。」
たった何百年前は「処刑場」だった場所ってことに衝撃で。
マジで一瞬で鳥肌が立ったのを覚えてる。
その日の夜は4つ星ホテル。
メシが超上手くて、さっきまでのおセンチな感情はどこ行っちゃったの?
ってぐらい「4つ星最高!」「メルシー!!」とか言いながら最後の夜が終わった。
滞在時間が一番短く、あっという間だったけど、一番印象に残ってるかもしれない。
帰国
この時、中学生。
でも、今でも鮮明に記憶を思い出せる。
それだけ俺にとってはでかい出来事。
あの時、ノリで作文書いといてよかったー!!
って本当に思うね。
やらずに後悔するよりも。
ダメ元チャレンジするべきだよね^^
色々な意味で、大事な事をこの時教わった気がするな。
これからも、色褪せることはないと思うんだ。
ありがとう。
life is freedom…
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