極貧美容師生活も少しは落ち着き。
収入も少しづつ安定し出した頃。
俺の中で誰かが叫んだ。
「このまま安定してる方が怖いぞ」
心の声が聞こえたんだ。
そんな時だったな。
独立して店を出す。
ってワードがぼんやり浮かんできたのは。
今日はそんなお話。
独立
「自分の店を持つ」って事を意識しだしたのはちょうどこの頃。
元々店を出したいって思ってたわけではなく、「自分の好きな場所で、好きな物を飾って、好きな音楽を聴きながら髪が切れたら最高だな」
って想いがナチュラルに出てきた。
じゃあそれをするにはどうすればいいんだろうって考え始めたんだよね。
そうなるとやっぱり独立。
自分でお店を出すしかなかった。
じゃあお店ってどうやれば出せるの?
そういった話は経験者に聞くのが一番。
幸い俺にはすぐ近くに独立した大先輩がいたから聞きに行って、自分でも調べて。
偶然の連鎖
まぁ、まだ場所も決まってないのにイメージも湧かないからさ。
「まずは場所でしょ」って事で、物件も色々探し回ったりして。
その中でも、前からなんとなく気になる場所があってさ。
そこなら家からも近いしいいなー。なんて勝手に考えてて。
そしたらその物件にまつわるハッピーな人の繋がりってのが面白いほど出てきてさ。
実際に中を見せてもらっても良かったから、即決!!!したかったんだけど、如何せん金が無い。。
大家のおばちゃんにも少し待ってもらって。
とりあえず金を何とかしないと何も始まらないよな。
って事になり。。
プレゼン
貯金なんてその当時全くなかったから。
もう銀行さんに頼るしかないのですよねー。
フラッと銀行にお邪魔して、事業計画書ってのにこれでもかって位書いて。
後は、少年時代に培われた炎のプレゼン攻撃。
日本政策金融公庫ってとこにも行って、同じく魂のプレゼン攻撃。
ローンの関係だとか、返済がどうのとかでスムーズに行かない事とかもあってさ。
でも、そこはお得意の粘りとヨイショで乗り越えて。
とにかく「お願いします」と頭を下げる。
そうこうしてるうちにどっちも「わかりました」って審査が通って。
あんだけ自分でお願いしといて、いざ審査が通ると、「えっ、マジですか?」とか言って急にソワソワしだして。
次の日には700万って札束がドサっと振り込まれたんだ。
動きだした船
おばちゃんにお願いしてた物件も押さえて、内装の工事も友達の父ちゃんがやってくれる事になって。
オープン日は俺の誕生日の4月26日に決めて。
内装はどんな感じ?
店の名前は?
音楽何がいいかな?
もうこうなると止まらない。
ワクワクが心の底から湧き出てくる。
世界中でここにしかない自分の店。
最強にかっこいいお店にしようぜ!って自分と約束して。
オールドチークの本物の流木を使った鏡を見つけて即購入。
その木をベースに全体のイメージを膨らませて。
アメリカンなテイストも少し入れつつ、出来上がっていったお店は。
最強にかっこよかった。
鳥肌が止まらなかったのを今でも覚えてるね。
湧き上がる不安
思った以上の仕上がりに言葉を失った。
完成した何もない店内で一人座り込み。
ただただ感動してた。
「ここが自分の店なんだ・・・」
ワクワクしながらも、信じられなくて。
それと同時に不安も湧き上がってきて。
胸の奥がキューンとする感じ。
「失敗したらシャレになんねー。。」
「いや、いけるっしょ!!」
二つのワードのシーソーゲームが続いて。
でも始まる前からマイナスオーラ全開の店に人なんてくる訳ないしね。
やると決めたのは俺だから。
そんな感じで自分に言い聞かせながら、店で熱く冷静に一人会議。
楽しみが7、不安が3。
こんな精神バランスだったな。
肝心の店の名前なんかももう考えてあってさ。
そのあたりもまた別で話すね。
ではでは。
life is freedom…
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