今、あなたがどこでどんな気持ちで美容師をしているかは俺にはわからない。
でも、今実際にこのブログを見ているということは、タイトルのような気持ちが心の中でくすぶっている美容師さん、あるいはアシスタントといったところだろうか?
無責任なことを言うつもりはない。
でも、あなたは美容師である以前に一人の人間だ。
今回のこの人生を楽しむために生まれてきた紛れもない人間だ。
職種・役職・立場・環境・人間関係・・・。
仕事をしているとあらゆるルールや束縛に囚われる。
気がつけば大きな「会社という檻の中」で社畜として扱われている人も少なくない。
人間関係に悩み、金銭面で苦しみ、挙げ句の果てには自分の時間すら無くなっていく。
いつの間にか「楽しむ」ということを忘れ、日々の業務でいっぱいいっぱい。
技術を習得するための毎日の練習も、初めはやる気もあって「もっと上手くなりたい!」という気持ちでやれていたはずが、時間が経つと共に少しづつ苦になり、だんだん嫌になっていく。
「何のためにこんな事やってるんだろう。。」
「忙しいし、疲れるし、給料も安いし、休みもないし。。」
目標を見失い、そんな思いが心の中に充満している人もいるはずだ。
そんなあなたに贈るこのブログが、何かのヒントになればと思います。
魅惑
周りを見渡せば、隣の芝生は青く見える。
定時で上がれて休みも多い。
お給料も安定していてボーナスもある。
毎週の土日休みを友達同士楽しそうに遊んでいる報告をSNSで知る。
じゃあ、自分はどうだ?
一体何をやっているんだろう。。
もっと給料も高くて、休みもあって、ボーナスもある仕事なんていくらでもある。
こんなに身を粉にして働いて、自分の時間を犠牲にしてまで得られるものって何?
先輩スタイリストから怒られたり、同期の中でも揉め事があったり、挙げ句の果てにはお客様にも怒られて。。
それでも練習はしなければ上手くはなれないし、人間関係も続いていく。
そんな毎日に疲弊して最終的には「辞めたい。。」というワードが頭に浮かぶのもよくわかる。
自己紹介
遅くなりましたが、俺は今美容師をやっています。
東京の端っこで「hair bar freedom」って店をやってるんだけど、まぁ詳しい事はここから見てみてください。
見てくれましたか?
俺は元々キムタクに憧れてこの世界に入った。
正確に言うと「Beautiful Life」っていうドラマの主役が美容師で、その役をキムタクが演じててそこに憧れたんだけど。
まぁ、いいドラマだから今からでも見てみてほしい。。笑
それが中学生の時ね。
それまではサッカー選手になろうと頑張ってはいたんだけど、キムタクの出現でその夢をポイッとあっさり捨てて美容師になろうと決めた。
高校を卒業すると同時に美容師になる訳だけど、そっからはマジで大変だった。
サロンに入社してからは生活が一気に変わって、朝から日付変わるまでお店に残って練習して。
入社と同時に地元を離れて一人暮らしも始めたから、家賃や光熱費の支払い、それに学費も自分持ち。。
毎月マイナス状態で米も買えたもんじゃない。。
みたいなスタートで。
高熱が出て風邪を引いたら体温計も無ければ、アイスノンも無くて、何を隠そう病院に行くお金もないから自力で治す。
たまたま冷凍庫に入ってたスパ王をアイスノン代わりにして熱を下げたりとかさ。。
自分の熱でいい具合に解凍されたタラコ味のスパ王は美味かったけどね。。笑
ガスも止められたりして、流石に何日も風呂に入ってない美容師はまずいだろ。。なんて思いながら必死でチャリンコ漕いでボロボロの銭湯に行ってみたりと。。
19、20歳の頃はマジで毎日死にそうだったよ。
美容室のサロンワークの中で失敗して怒られてへこんで、昼飯も食わずに働いてお店が閉まればそこから練習して、そこでもミスして怒られて。。
全部が終わってからようやくお店を出て、コンビニ行っても金がないから何も買えない。。
見るだけ。。笑
給料入っても支払いで半分以上が5秒で無くなる。
そんな状態の日々が続いてた。
楽しいのか楽しくないのかなんて、もはやよくわかんなかったよね。。
転職
何が正解で、何が間違っているのかもよくわからずに。。
25歳ぐらいまでは自分の未来が全く見えずに、とりあえず毎日を生きてる感じ。
何もしなくていいのなら何もしたくなかったけど、一人暮らしで家も借りてたし仕事に行かないと金もない。
その頃はもう俺の頭の中にはあの時の「キムタク」は全く消えていて、目標も忘れてただただやらなきゃいけないからやってた感じ。
何となく美容師の仕事の内容も理解してきた時にふと思ったんだ。
「このまま美容師だけを続けててもいいのかな。。」
そう思った時には俺の足は当時のサロンの会社の社長室に向かっていて、入るや否や開口一番社長に言った。
「辞めたいです。。」
社長は俺に言った。
「辞めてどうするんだ?」
その時の俺の覚悟も中途半端で、はっきりと何がしたいかは決まってなかった。
「旅に出ます!」
とかなんとか言いながら、本気で旅に出たかったら誰に止められようが旅に出てたんだろうけど、その時の俺はただ現状から逃げたいだけだった。
社長はきっとそれをわかってたんだろうね。
何も言わずに聞いてたけど、「地に足つけて生きろ」とだけ言われて否定も肯定もされなかった。
離職
結局、俺は美容師を辞めずに今がある。
確かにこの美容師という仕事は酷で大変で、しんどい事だらけかもしれない。
離職率も高くて、せっかく美容師免許を取ってもすぐに辞めていく人もたくさんいる。
世の中には今美容師っていう人よりも、元美容師と名乗る人の方が多いんじゃないだろうか?
そのぐらい辞めていく人はたくさんいる。
理由は様々で、手荒れが酷すぎてとか、家庭の都合でとか、体調だとか。
中でも一番多いのが勤務体系と給料体系、そして人間関係じゃなかろうか。
美容師は稼げないというのが定説で、そのくせに勤務時間は長く、休みもない。
「なんのメリットがあるの?」
こう思うのも無理もない。
魅力
じゃあ、美容師の魅力って一体何?
あなたはなんで美容師になろうと思ったの?
という原点に帰るとどうだろう?
美容師を志したきっかけが湧き上がってくるはずだ。
何かの魅力があなたに刺さり、あなたは美容師を目指した。
それが美容師の魅力だ。
その映り方は人によって違って当たり前。
俺にとっての美容師の魅力は「色々な人との出会い」にあると思ってる。
日々たくさんの人と出会い、ハサミを通じてコミニュケーションを取る。
それがただただ楽しい。
それはどこにいても誰に対しても同じで、場所や国籍は関係ない。
言葉が通じなかろうがそんな事も関係ない。
死ぬ気でやれば誰でも笑顔にできる仕事。
それが美容師だと俺は思ってる。
人生
生き方なんて人それぞれ。
ここまで書いときながら俺はいつでも、誰に対しても思うことがある。
「勝手に生きろ。」
聞こえは悪いかもしれないが、自分の子供に対してもそう思う。
ただ、子供の場合はできる限りのサポートはもちろんする。
美容師を辞めようと思うなら、辞めればいい。
無理に続ける必要なんてない。
体を壊してまでのストレスを抱えてやることもない。
あなたの人生それが全てではきっとない。
シンプルに。
やりたいならやればいい。
やりたくないならやらなければいい。
単純な話だ。
それを決めるのはあなただ。
悔しかろうが、苦しかろうが、先々に不安があろうが。
辞めるにせよ、続けるにせよ。
「その決断に愛を」
選んだ後が一番大事。
自分で決めたのなら、自分自身がその決断を受け入れ、次に進もう。
いつまでも後ろを振り返っている時間なんかない。
自分の心が思うように決断すればいい。
誰に気を使う必要もない。
これはあなたの人生だ。
楽しい方がいいに決まっている。
好きにすればいい。
好きなように生きればいい。
この日本という国に生まれた事を感謝しながら。
life is freedom…
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